ふじみ野で新たなまちづくりの可能性!~マチフェスと観光まちづくり~

第3回

行政との関わり

第2回では、岡固さんがマチフェス当日まで何に苦労したのかを聞きました。

もしまだご覧になっていない方は、こちらから読むことができます!

さて、今回のお話ですがタイトルにもあるようにマチフェスに行政がどんな関わり方をしていたのかを聞いていきます。

ではどうぞ!

榊原「マチフェスをやるために富士見市に許可を取りに行ったと思うのですが、市とはどのように関わって開催まで行けたのですか?

岡固「マチフェスの企画自体は市にはコロナ真っ最中の2年くらい前に伝えていました。あとはやりたい時期をどうするかで、本当は秋にやろうと思っていたんですよ。ただ、秋は市もいろんなところのイベントがあって繁忙期なわけでして、ちょうどコロナも流行ってたのでその時一度見送られたんですよ。

榊原「そうなんですね。それで今年になったということですか。ちなみにイベントの開催を5月にしたのには何か理由があったりするんですか?」

岡固「私が長年イベントやってきた経験から、モノの動きとか、購買意欲とか季節とかを考えるとやはり秋が一番いいんですけど、逆にイベント激戦区になるかなと思いました。あと、市も秋の開催だと忙しい時期だから難色を示していたんですよ。それに加えて、11月頃に立ち上げメンバーと『開催に向けて今からやりましょう』ってことになって、逆算したら開催の時期は5月でちょうどいいんじゃないかということになりました。」

榊原「なるほど、そうだったんですね。ちなみに、2年前に一度見送られたということでしたが、やっぱり時間が開いてしまったことってマインドとかに大きな影響が出てしまうと思うんですよ。その辺は大丈夫でしたか?

岡固実は無理なんじゃないかって思ってしまった時期はありました。コロナが収まりだした時は仲間も今ほど集まっていませんでした。自分の中では仲間づくりはすごく重要で、なぜなら実行委員形式を取らないと説得力がないんです。『私一人でやります』と市に企画書を出したところで実現は厳しいんですよ。仲間はいるのですが動かし方が全く分からなかったので、それで一度自分から引いたことがありました、『ちょっと無理かもしれない。』と。ただ、その際にあちらの方から『ふじみ野駅の賑わいに関して活動をやっている人が誰もいなくて、(岡固さんの)企画は前から聞いています。』という感じで逆に歩み寄ってくださったんですよ。それでもう一回話をすることになったのが約1年前ですね。」

榊原「市からお話をくれるなんてあるんですね。なるほど、ありがとうございます。」

ー 次回へ続く ー

今回の振り返り

行政との関わり

今回の話から、地域のイベントと行政機関の関係性が分かってきました。中でも私が重要だと感じたのは2つあって、1つ目は岡固さんのようにイベントをやりたい人と、その話を受ける行政とでしっかりと関係を構築することです。

これはすぐにできることではなく、ゆっくりと時間をかけていく必要があります。行政に対してだけではなく、多様な主体と関係を構築していくことが重要であると言えるでしょう。

今回のお話を通して、自分一人ではできないことをしていく、つまり多かれ少なかれ他人を動かしていくことが必要な場面では関係の構築という行為は本当に必要なものであるとより強く感じます。

2つ目は、今回の例のように市が抱えている問題意識に対して何かやりたいこと・やろうとしていることが、問題解決に向かうことができるかどうかです。要は、相手の需要と自身がやろうとしていることの供給が上手く合っているかどうかで供給側の実現可能性は大きく変わるということです。

また、自身が抱えている問題意識があり、それが相手が抱えている問題意識と合致していると理想的ですね。

これも行政に対してだけではなく、何か提案する場面ではほとんどすべて共通して言えることでしょう。

この2つを踏まえると、岡固さんが抱えていた「ふじみ野エリアはヨコの繋がりが薄く、イベントがない」という問題意識と、富士見市が抱えていた「ふじみ野エリアの賑わいが少ない」という問題意識が「イベント」という解決手法で合点が行き、事が進められる状態になりました。加えて、両者が関係を構築していたことで、一度岡固さんが諦めかけたときに富士見市の方から歩み寄ってくれたと考えられます。

以上のことから、「関係の構築」と「需要と供給」が非常に重要であると感じました。みなさんにとって物事を進める時に重要だと思うことは何ですか?よかったらコメントで教えてください!

観光まちづくりに絡めてマチフェスを考えてみる

さて、今回のお話では私たちが観光まちづくりを学んでいく中で登場する「ステークホルダー」に絡めてお話ができそうです。

ステークホルダーとは、分かりやすく言い換えると「利害関係者」のことです。
(ステークホルダーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください!【具体例あり】ステークホルダーとは?意味や分析法をわかりやすく解説! | マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム (shikigaku.jp))

前回は多様な視点についてお話ししましたがちょっと似ています。

マチフェスを例にどんなステークホルダーがいるか考えてみましょう。

  • イベント主催者
  • イベント参加者(運営側)
  • イベント準備・片付け作業に必要な業者
  • 富士見市
  • 警察
  • イベント参加者(消費者側)
  • 近隣住民(通行人)
  • 近隣の事業者(東武スポーツクラブやセブンイレブンなど)

こんな感じで結構いましたね。これらの多様な主体のうち誰かが一方的に不利益を被るようなことは避けなくてはなりません。上のステークホルダー達がどんな利害関係が考えられるか、簡単に図にまとめてみましたので是非ご覧ください!

このようにそれぞれと何かしらの利害関係が考えられることが分かります。

近隣の住民や事業者のように、相手にとって利益となる部分が特にない場合、損失を与えるようなことは絶対に避けなくてはなりません。

だからこそ、クレームが発生しないようにやりすぎるぐらいがちょうどよかったのだと考えられます。(第2回参照

このステークホルダーと上手くやっていくことは、観光まちづくりを進めていく上で重要なことになります。なぜなら、多様な主体の合意形成ができなければ事を進めることができない上、誰かの合意なしに事を進めた先にそのまちにとって望ましい未来が待っているとは限らないからです。

しかし全ての意見を聞き、それを反映させるのは現実的ではありません。なので重要だけど非常に難しいことです。

そのような難しい問題に対してどうすればいいのか、私は「関係の構築」と「需要と供給」に大きなヒントがあると考えています。

みなさんはこの難しい問題に対して何が有効だと思いますか?
よかったらこれもコメントでお聞かせください!

次回は第4回、マチフェス当日についてより詳しくお話していきます!

お楽しみに!


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